住宅省エネ性能証明書 業務約款

文書記号:第110号BR 
制  定:令和5年3月27日(KBI訓令第361号)

(趣旨)第1条

この住宅省エネルギー性能証明書発行業務約款(申請書及び引受承諾書を含む。以下「業務約款」という。)は、証明申請者(以下「甲」という。)及び株式会社 神奈川建築確認検査機関(以下「乙」という。)が、関連法令等を遵守し「株式会社 神奈川建築確認検査機関住宅省エネルギー性能証明書の発行業務要領」(以下「要領」という)に基づき、引受業務契約することについての必要な事項を定める。

(甲の責務)第2条

甲は、申請する住宅の情報を住宅省エネルギー性能証明書審査申請書(以下「申請書」という)に明記しなければならない。

2 甲は、要領に従い、申請書ならびに必要な図書を乙に提出しなければならない。

3 甲は、乙が提出された書類のみでは基準適合審査を行うことが困難であると認めて請求した場合は、乙の業務の遂行に必要な範囲内において、引受承諾書に定められた業務の対象(以下「対象住宅」という)の計画その他必要な情報の追加書類を双方合意の上定めた期日まで遅滞なくかつ正確に乙に提供しなければならない。

4 甲は、要領に基づき算定され引受承諾書に定められた額の料金を、第6条に規定する日(以下「支払期日」という。)までに支払わなければならない。

5 甲は、乙の基準適合審査において、対象住宅の計画に関し乙がなした基準への是正事項の指摘に対し、双方合意の上定めた期日まで速やかに申請図書の修正又はその他の必要な措置をとらなければならない。

(乙の責務)第3条

乙は、関係法令等によるほか要領に従い、公正、中立の立場で厳正かつ適正に、業務を行わなければならない。

2 乙は、引受承諾書に定められた業務を第5条に規定する日(以下「業務期日」という)までに行わなければならない。

3 乙は、甲から乙の業務の方法について説明を求められたときは、速やかにこれに応じなければならない。

(契約の締結)第4条

甲が第2条2項に定める申請書及び必要な図書を乙に提出し、乙がそれを引受けて引受承諾書を交付することで、甲と乙はこの業務約款に基づき契約を締結したものとする。

(業務期日)第5条

乙の業務期日は、引受承諾書に定める日とする。

2 乙は、甲が第2条及び第8条第1項に定める責務を怠った時、その他不可抗力により、業務期日までに業務を完了することができない場合には、甲に対しその理由を明示の上、業務期日の延期を請求することができる。

3 甲が、乙にその理由を明示し書面でもって業務期日の延期を申し出た場合で、乙がその理由が正当であると認める場合には、乙は業務期日の延期をすることができる。

4 第2項及び第3項の場合において、必要と認められる業務期日の延期その他の必要事項については甲・乙協議して定める。

(料金の支払期日)第6条

甲の支払期日は、前条第1項に定める業務期日とする。

2 甲と乙は、別途協議により合意した場合には、他の期日を取り決めることが出来る。

3 甲が、第1項の支払期日までに支払わない場合には、乙は、証明書を発行しない。この場合において、乙が当該証明書を発行しないことによって甲に生じた損害については、乙はその賠償の責めに任じないものとする。

(料金の支払方法)第7条

甲は、要領に基づく料金を、前条の支払期日までに、乙の指定する銀行口座に振込みの方法で支払うものとする。

2 前項の払込に要する費用は、甲の負担とする。

3 甲と乙は、協議により合意した場合には、別の支払方法をとることができる。

(証明書発行前の変更申請)第8条

甲は、証明書の発行前までに甲の都合により対象建築物の計画を変更する場合は、速やかに乙に通知するとともに、双方合意の上定めた期日までに変更部分の基準適合審査関係図書を乙に提出しなければならない。

2 乙が、前項の変更を大規模なものと認めた場合にあっては、甲は、当初の審査の申請を取り下げ、別件として改めて乙に審査を申請しなければならない。

3 前項に規定する申請の取り下げがなされた場合は、次条第2項の契約解除があったものとする。

(甲の解除権)第9条

甲は、次の各号のいずれかに該当するときは、乙に書面をもって通知してこの契約を解除することができる。

  • (1)乙が、正当な理由なく、審査業務を第5条第1項に定める業務期日までに完了せず、又その見込みのない場合
  • (2)乙がこの契約に違反したことにつき、甲が相当期間を定めて催告してもなお是正されないとき

2 前項に規定する場合のほか、甲は、乙の業務が完了するまでの間、いつでも乙に書面をもって申請を取り下げる旨を通知してこの契約を解除することができる。

3 第1項の契約解除の場合、甲は、料金が既に支払われているときはこれの返還を乙に請求することができる。また、甲は、その契約解除によって生じた損害について、その賠償の責めに任じないものとする。

4 第1項の契約解除の場合、前条に定めるほか、甲は、損害を受けているときは、その賠償を乙に請求することができる。

5 第2項の契約解除(申請の取り下げ)のうち、乙は、料金が既に支払われているときはこれを甲に返還せず、また当該料金がいまだ支払われていないときはこれの支払を甲に請求することができる。甲は、既に支払った料金が過大であるときは、その一部の返還を乙に請求することができる。

6 第2項の契約解除の場合、前項に定めるほか、乙は、損害を受けているときは、その賠償を甲に請求することができる。

(乙の解除権)第10条

乙は、次の各号のいずれかに該当するときは、甲に書面をもって通知してこの契約を解除することができる。

  • (1)甲が、正当な理由なく、第6条第1項に定める支払期日までに支払わない場合
  • (2)甲がこの契約に違反したことにつき、乙が相当期間を定めて催告してもなお是正されないとき
  • (3)甲の責めに帰すべき事由により業務期日に証明書を交付することができないとき

2 前項の契約解除のうち、乙は、料金が既に支払われているときはこれを甲に返還せず、また当該料金がいまだ支払われていないときはこれの支払を甲に請求することができる。また、乙は、その契約解除によって甲に生じた損害について、その賠償の責めに任じないものとする。

3 第1項の契約解除の場合、前項に定めるほか、乙は、損害を受けているときは、その賠償を甲に請求することができる。

(損害賠償)第11条

この契約に基づき、甲が乙に請求できる損害賠償額の上限は、第2条第4項の規定に基づき甲から乙へ支払われた一申請あたりの料金の額を限度とする。ただし、次の各号のいずれかにあたるときは、乙は一切責任を負わない。

  • (1)甲の提出した申請書等に誤記等の不備があり、それに基づいて乙の適合審査業務が行われたとき。
  • (2)乙に故意又は重大な過失がなく、適合審査を行った各種計算プログラムのバグ等、乙の予見不可能な事情により乙の適合審査に誤りが生じたとき
  • (3)甲が第2条第3項の債務を履行しないとき
  • (4)前各号のほか、乙の責に帰することができない事由によるとき

(乙の免責)第12条

乙は、審査を実施することにより、甲の申請に係る住宅が関係法令等に適合することを保証しない。

2 乙は、審査を実施することにより、甲の申請に係る住宅に瑕疵がないことを保証しない。

3 乙は、甲が提出した審査申請関係図書に虚偽があることその他に事由により、適切な審査業務を行うことができなかった場合は、当該審査業務の結果に責任を負わないものとする。

(国土交通省等への報告)第13条

乙は、国土交通省等から業務に関する報告を求められた場合には、適合審査の内容、判断根拠その他情報について、報告等をすることができるものとする。

(秘密保持)第14条

乙は、この契約に定める業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用してはならない。

2 甲が承諾しない場合を除き、申請建築物等を対象として乙に申請された他の審査、検査及び調査等のために本件申請情報を乙は用いることができるものとする。

3 第1項の規定は、以下に掲げる各号のいずれかに該当するものには適用しない。

  • (1)既に公知の情報である場合
  • (2)甲が、秘密情報でない旨書面で確認した場合
  • (3)国土交通省等から求められた場合

(反社会的勢力の排除)第15条

甲及び乙は、自己若しくは自己の役員又はこれらに準ずる者が、暴力団、暴力団員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団若しくはこれらに準ずる者又はその構成員その他の反社会的勢力に該当しないこと、将来にわたって該当しないこと及びこれらの反社会的勢力と関係を持たないことを表明し、保証する。

2 甲及び乙は、自己又は第三者を利用して、暴力的な要求行為、法的な責任を超えた不当な要求行為、脅迫的言動又は暴力を用いる行為、偽計又は威力を用いて相手方の信用を毀損し、又は業務を妨害する行為その他これらに準ずる行為をしてはならない。

3 甲又は乙は、相手方が前2項の一にでも違反することが判明したときは、何らの催告を要せず、直ちにこの契約を解除することができる。

4 前項によりこの契約が解除された場合、解除した者は、相手方に損害が生じても一切責任を負わず、また解除した者に損害が生じたときは、相手方に対しその損害の賠償を請求することができる。

(約款の変更)第16条

乙は、この約款が適用される契約の継続中において、法令の改廃、社会経済情勢の変化その他の事情により、この約款を変更する合理的必要性が生じたときは、民法第548条の4(定型約款の変更)の規定に基づき、この約款を変更することができる。

2 前項による変更後の約款は、乙のウェブサイトへの掲載その他相当の方法により事前に公表し、公表の際に定められる改定施行日から適用されるものとする。

(損害賠償)第17条

この契約に定めのない事項及びこの契約の解釈につき疑義を生じた事項については、甲及び乙は信義誠実の原則に則り協議の上定めるものとする。

附則(令和5年3月27日・KBI訓令第361号)
この要領は令和5年4月1日から施行する。