1.申請フロー・認定基準等
法律
認定は『長期優良住宅の普及の促進に関する法律』によります。技術的審査は国交省からの協力要請によります。
メリット
税制優遇(所得税・登録免許税・不動産取得税・固定資産税)
※詳細につきましては、こちらをご覧ください。
認定までの一般的な流れ
※上記以外に、所管行政庁に対して先に認定申請をするルートもあります。その場合は、所管行政庁よりKBIに対して技術的審査依頼がされます。この場合は、予め所管行政庁にご相談ください。
注意:適合証が発行されただけでは長期優良住宅にはなりませんのでご注意ください。
認定基準(一戸建ての住宅)
下表の7ないし8項目全て(選択制ではありません)をKBIで審査します(KBI業務エリア内の所管行政庁の場合)。
性能項目 | 基準 | |
---|---|---|
1.劣化対策 | 全てを満たすこと | 1.品確法の劣化対策 等級3 2.床下点検口 3.小屋裏点検口 4.床下空間有効高さ330mm以上 |
2.耐震性 | ・品確法の耐震 等級2又は等級3(限界耐力計算、免震建築物は別途ご相談下さい) | |
3.維持管理・更新の容易性 | ・品確法の維持管理対策(専用配管) 等級3 | |
4.省エネルギー性 | ・品確法の断熱等性能等級 等級4 | |
5.維持保全計画 | ・点検の時期及び内容が長期優良住宅建築等計画に定められていること | |
6.住戸面積 | 全てを満たすこと | 1.床面積の合計が75m²以上 2.少なくとも1の階の床面積が40m²以上(階段を除く) |
7.資金計画 | ・資金計画が当該住宅の建築及び維持保全を確実に遂行するため適切なものであること | |
(8.居住環境) | ・地区計画、景観計画、建築協定その他条例等に適合していること(所管行政庁による) (現在は、相模原市、横須賀市のみ審査が必要となっています) |
どの項目を認定基準とするかは、各所管行政庁が決めています。各所管行政庁のホームページ等で御確認下さい。
2.必要図書
必要図書及び部数
建築確認と同時申請であっても図書の共有は出来ません。それぞれ個別に必要です。
- (1)技術的審査依頼書(KBI書式)
- (2)委任状(KBI書式)
- (3)技術的審査申込書(KBI書式)
- (4)維持保全計画書(KBI書式)
- (5)認定申請書 法令書式(申請者の押印不要)
- (6)添付図書(下表による)
性能項目 | 基準 |
---|---|
設計内容説明書 | 住宅の構造及び設備が長期使用構造等であることの説明 |
付近見取図 | 方位、道路及び目標となる地物 |
配置図 | 縮尺、方位、敷地境界線、敷地内における建物の位置、申請に係る建築物と他の建築物との別及び配管に係る外部の排水ますの位置 |
仕様書(仕上げ表を含む。) | 部材の種別、寸法及び取付方法 |
各階平面図 | 縮尺、方位、間取り、居室の寸法、階段の寸法及び構造、廊下及び出入口の寸法、段差の位置及び寸法、壁の種類及び位置、通し柱の位置、筋かいの種類及び位置、開口部の位置及び構造、換気孔の位置、設備の種別、点検口及び掃除口の位置並びに配管取出口及び縦管の位置 |
床面積求積図 | 床面積の求積に必要な建築物の各部分の寸法及び算式 |
2面以上の立面図 | 縮尺並びに小屋裏換気孔の種別、寸法及び位置 |
断面図又は矩計図 | 縮尺、建築物の高さ、外壁及び屋根の構造、軒の高さ、軒及びひさしの出、小屋裏の構造、各階の天井の高さ、天井の構造、床の高さ及び構造並びに床下及び基礎の構造 |
基礎伏図 | 縮尺、構造躯体の材料の種別及び寸法並びに床下換気孔の寸法 |
各階床伏図 | 縮尺並びに構造躯体の材料の種別及び寸法 |
小屋伏図 | 縮尺並びに構造躯体の材料の種別及び寸法 |
各部詳細図 | 縮尺並びに断熱部その他の部分の材料の種別及び寸法 |
各種計算書 | 構造計算その他の計算を要する場合における当該計算の内容 |
※(1)は正・副(申請者控え)2部、(2)~(3)は正1部、(4)~(6)は正・副(申請者控え)・副(所管行政用)3部
※※住宅性能評価と同時申請の場合の必要図書は別途ご相談ください。
3.その他注意事項
注1) 着工前に長期優良住宅の認定を受ける必要があります。また、建築確認と適合証交付の順序に特に規定はありませんが、以下の注意点が考えられます。
- 建築確認と同時申請若しくは建築確認先行の場合、長期優良住宅の審査指摘内容次第では建築確認に対して補正・追加説明での対応が不可能な場合や、確認済の物件では計画変更申請を要する場合が考えられます。申請手順にご注意ください。KBIでは建築確認に対して事前相談も受け付けますのでご利用ください。
- 長期優良住宅の認定通知までには、KBIでの技術的審査期間(意匠+構造)と所管行政庁での認定審査期間として、相応の期間を要すると予想されます。KBIでは最早での審査を心がけてはおりますが、建築確認以上に余裕を持った申請にご協力お願いします。
- 認定を受けた長期優良住宅建築等計画の変更は所管行政庁に変更申請のうえ、再度認定を受ける必要が有ります。別途ご相談ください。その際、建築基準法との整合性にもご注意ください。
注2) 技術的審査の審査項目よりも、認定申請時の審査項目の方が多い場合も有ります。各所管行政庁の認定要件をご確認ください(例:神奈川県では技術的審査項目(KBI審査)+居住環境基準(行政審査))。また、その場合適合証を添付している認定申請であっても、技術的審査項目以外の認定項目について基準に適合していなければ、認定されない場合がありますのでご注意ください。
注3) 都市計画施設等の区域内に含まれる場合(例えば都市計画施設や市街地開発事業等の区域内)は長期優良住宅建築等計画の認定ができない場合があります。KBI に技術的審査を依頼される前に所管行政庁に十分ご確認ください。
注4) 所管行政庁毎に施行細則等で認定申請書(技術的審査依頼書ではない)や設計内容説明書等の様式や記入方法が決められている場合があります。異なるものが添付されていた場合、認定ができなかったり、所管行政庁より訂正を求められることがあります。円滑な認定のためにも事前に所管行政庁にご確認ください。